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ビジネス・経済
キャッシュカードや暗証番号が不要に!?最新ATMの認証方法と安全性はどうなってる?
イオン銀行では、生体認証のみでさまざまな取引を可能にする、国内初のサービスが開始されました。その画期的なシステムをご紹介しつつ、改めて銀行キャッシュカードの生体認証事情を考えてみます。

◆ATMでの入出金は“指先”だけでOK!

皆さんの中には、普段から買い物などでイオンを利用し、イオン銀行に口座をお持ちの方もいらっしゃると思います。そのイオン銀行が、2017年11月から生体認証を利用した画期的なシステムを導入しました。

今さら生体認証とも思われるかもしれませんが、このイオン銀行のシステムの「国内銀行では初」かつ画期的な点は、生体認証だけで引き出しや入金などの手続きが行えること。つまり、「手ぶら」でOKなのです。

ATMでは、指先を機器にタッチするだけ。キャッシュカードを持ち歩かずにすむため、カード入りのお財布を落としたり、盗まれるリスクも解消されます。お財布もカード1枚分薄くなってすっきりしますね。

暗証番号も不要なので、番号を忘れてしまっても問題なし! キャッシュカードの再発行や住所変更など、従来は印鑑や本人確認書類が必要だった手続きも“指”1本でOKです!

このシステムは、オフィスの指紋スキャナーや指紋決済サービスなど、生体認証システムの専門企業「LIQUID」が開発。指紋と静脈を組み合わせた「2要素生体認証」で、強固なセキュリティを実現しています。

当初はイオン銀行神田支店、イオンモール津田沼店など、全国の5拠点のみの対応ですが、2018年上期には、全店舗での対応を目指すとのこと。全国各地のイオンで使えるようになれば、利便性も大幅アップしそうです。

◆互換性がない生体認証=暗証番号の呪縛

こうした生体認証システム自体は、ほかの銀行でも導入されています。しかし、いずれも「キャッシュカード+暗証番号+生体認証」という組み合わせでの認証で、カードの持ち歩きが必要な場合が大半です。目的としては、暗証番号だけでは不安なセキュリティを補完するものと言えるでしょう。

安全性を高めてくれる生体認証ですが、課題もあります。それは、三菱東京UFJ銀行の「手のひらの静脈」認証方式、ゆうちょ銀行や他の大手都市銀行が導入している「指先の静脈」認証方式、さらにはイオン銀行の「指紋+静脈」方式と、3つの生体認証システムが銀行間で混在していること。

それぞれに互換性はなく、地方銀行やコンビニATMとの相互利用もできません。どこでもATMを利用するためには、暗証番号に頼らざるを得ないわけです。イオン銀行の「手ぶらでOK」な新システムも、利用できるのはイオンのATMだけ。ほかの銀行やコンビニでは、従来通りキャッシュカードと暗証番号が必要です。

ここで海外に目を転じると、例えばイギリスなどは国の主導で同じ生体認証方式を導入し、その普及率も右肩上がりだとか。互換性の課題を解決できていない日本では、しばらくは4桁の暗証番号とのお付き合いが続きそうですね。

カードや暗証番号なしで安全性の高いシステムを街中で日常的に使えるようになるのはもう少し先になりそうですが、お近くにイオンがある方は安心と便利を両立した画期的なこのシステムを試してみては?

※記事内容は2018年1月現在の情報を基に作成。

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