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ビジネス・経済
まだ「ゲーム禁止」してるの? “ゲームが子どもの勉強を助ける”を示す調査レポートと海外の新常識
ゲームは勉強のじゃまだから、やっちゃダメ? そんな疑問について、ゲームOKの方がかえって勉強するというデータや、授業にゲームを導入しているヨーロッパの事例から、“ゲーム=悪”という教育方針が実情に合っているかどうかを考えます。

◆適度なゲームはかえって勉強の成果を上げる?

「ゲームばかりしていないで勉強しなさい!」
「ゲームをしていると頭が悪くなるわよ!」

子どもの頃に、親から口うるさくいわれた経験をお持ちの方も多いのでは?

子どものゲームを禁止していたり、できれば禁止したいと考えているご両親も、少なからずいらっしゃると思います。

ですが実際のところは、ゲーム禁止とゲームOKで、どちらの方が勉強の成果が上がるのでしょうか。

2017年7月に朝日小学生新聞(朝日学生新聞社)が発表したアンケート調査のレポートによると、面白い結果が見えてきます。

【小学生の平均勉強時間(1日あたり)】
・ゲームOKな家庭:82.3分
・ゲーム禁止な家庭:89分

【成績がいい小学生】
・自己評価 ゲームOKな家庭:94.9%/ゲーム禁止な家庭:93.3%
・親の評価 ゲームOKな家庭:93.8%/ゲーム禁止な家庭:93.3%

ゲーム禁止の子どもの方が、勉強時間がやや長めですが、成績にはほとんど関係ないことがわかります。実際の成績と組み合わせたデータではないものの、意識としては「ゲーム禁止もゲームOKも成績への影響は少ない」ということのようです。

一方、勉強や宿題への集中度、計画性については意外な結果が出ています。

【勉強に集中できる】
・ゲームOKな家庭:81%
・ゲーム禁止な家庭:73.3%

【宿題を計画的にできる】
・ゲームOKな家庭:70.5%
・ゲーム禁止な家庭:60%

ゲーム三昧では困ってしまいますが、適度なゲームがむしろ集中力や計画性の向上に効果があるという実態も見えてきます。どちらもゲームの攻略には不可欠な要素ですから、当然といえば当然かもしれません。

◆ゲームの授業導入を積極的に進めるヨーロッパ各国

その他、ゲームOKな子どもの方が「ルールを守れる」「家族との対話時間が長い=コミュニケーション能力が高い」という結果も出ているようです。受け身になりがちな学校の授業と比べて能動的に自分で学ぶ必要があるゲームが、さまざまなことを素直に身につける助けになっているのかもしれませんね。

こうした事例はヨーロッパでも実証されていて、たとえばイギリスの小学校では、2000年代初めから授業にゲームが導入されています。

国語の授業では世界的に大ヒットしたゲーム「ミスト」を用いて、観察力や説明の聞き方、そして逆に説明の仕方などを学ぶといいます。「ズー・タイクーン」という動物園経営シミュレーションゲームは、算数の授業で計画的な思考を身につける教材として採用されています。

イギリス以外では、ノルウェーの公立高校でバーチャル・リアリティ戦闘ゲームが体育の授業に取り入れられ、反射神経や体力、我慢強さの向上を目指すなど、こうした動きはヨーロッパ内で広がりつつあるようです。

日本の小学校でもブロックゲーム「マインクラフト」を授業に導入する例が話題となりましたが、ゲームやテクノロジーの教育利用に関しては、各国と比較して消極的で遅れている方でしょう。

教育現場の現場ではまだまだアナログが主流でゲーム活用への期待は高まっていませんが、ならば皆さんのご家庭だけでも、ゲームという身近かつ楽しいテクノロジーを子どもの教育に活かしてみる。そうしたこれまでの説の逆をいく方法も、そろそろ真剣に考えてもいい時期なのかもしれません。

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