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ガジェット
腕時計にもなってしまう「電子ペーパー」は、タブレットと何が違う?
特殊なビジネスモデルといったイメージも強かった電子ペーパー製品に、腕時計など新たなガジェットが次々に登場している。利用シーン拡大も見込める電子ペーパーの面白さを、再確認してみよう。

◆電子書籍リーダーや腕時計にもなる「電子ペーパー」って?

「電子ペーパー」とは、電気により文字や絵を表示できる紙のような薄い表示メディアのことで、開発の歴史は1970年代にまで遡る。「紙のように使える電子デバイス」として、電力消費が少ない、バックライトが不要、低コストで薄型も容易など、そのメリットは数知れない。

が、現実には、iPadを始めとしたタブレット端末が市民権を得たからか電子ペーパーは忘れられた存在になりつつあった。

その最大の要因は「スクロール表示やカラー表示が苦手」なこと。スクロールもカラー表示もできないタブレット? そんなもの誰が使う? などと思われても致し方ないのだが、その流れを変えたのが、電子書籍リーダー「Kindle」だった。

「Kindle Paperwhite」は、電子ペーパーのメリットを最大限に活かした製品。遅れている電子書籍の普及次第では、電子ペーパーが新たなブームを生み出す可能性も!?

などと書けば、かつて携帯電話(フィーチャーフォン/ガラケー)にも、電子ペーパー採用端末があったことを思い起こされるかもしれない。電子ペーパーによる表面デザインが変化する製品だったが、その進化形態ともいえそうなのが、ソニーのスマートウォッチ「FES Watch U」(2017年6月発売)だ。

盤面だけでなくベルト部まで電子ペーパー化された同製品は、プリインストールされた12種のデザインから、盤面とベルトの自由な着せ替えが可能。専用アプリとの連携で、スマホで撮った写真を腕時計に反映させることも簡単だ。他人に見せびらかせたくなる面白ガジェットとしては、かなりのA級品!?

◆タブレット端末とは異質な“タブレット風”電子ペーパーの実力

一方で、電子ペーパー本来の性能を活かした、タブレット端末的なビジネスモデルも登場している。

「FES Watch U」と同時期に発売されたソニーの「DPT-RP1」は、A4サイズ/13.3インチの電子ペーパー端末。極薄の厚さ5.9mm、重量も349gというスペックからも、電子ペーパーの利点が見えてくるだろう。

PDFに特化した潔さも特徴だが、それは「紙の束を持ち歩ける電子デバイス」として、操作性を突き詰めた結果。バックライトがなく目に優しい点は、Kindleの高い評価とも相通じる。最長3週間というバッテリーの持続力も、タブレットとは異質なものだ。

PDFへの書き込みやメモ、マーキングなども、紙のノートと同感覚で行える。タッチペンによる書き味も同様で、「書き込みもできる」だけのタブレットとは、やはり異質。学者や大学教員、弁護士など、大量の書類を扱う職種にニーズが高いことも納得で、一度でも使ってみれば、独特な操作感の虜になる方が続出しそう!? 

近年はビジネスシーンでも紙のノートが見直され、新入社員にノートを所持させ、業務メモや発案、成果報告などへの活用を指導する企業も少なくない。2つのファイルをノートの見開きと同じように表示・編集できる電子ペーパー端末なら、そうした用途にも活用できそうだ。

つぶしは効かないものの、「紙・書類・ノート」の3要素に特化し、最適化されたデバイス「電子ペーパー」。電子書籍リーダーとしても最強ツールなので、ITガジェット好きな方は、選択肢のひとつに加えてみてはいかが?

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