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スマホ・携帯
スマホでマイナンバーが活用できる時代に!?  個人情報を守るためにすべきことは?
2016年11月にマイナンバーカード読み取りに対応したスマートフォンが発売されたことは知っているだろうか? 確定申告書にマイナンバーの記載欄が設けられるなど、導入が進められているようだが、個人情報を守るためには何をすればいいのだろうか。

◆マイナンバーカードがスマホで使えるようになる!?

マイナンバーといえば、導入前にはさまざまなメディアで取り上げられ議論を呼んだが、導入以降、いまいち存在感が薄れている印象も否めない。

そもそもマイナンバー制度は、「行政の効率化」「国民の利便性の向上」「公平・公正な社会の実現」という3つの理念の元で導入されたわけだが、現時点ではマイナンバーが記載されたカードの必要性をあまり感じないのも事実だ。

そうした中、2016年11月にNTTドコモからマイナンバーカード(個人番号カード)読み取り対応のスマートフォン端末が、ひっそりと発売されていた。

総務省の「先行導入の実現に向けた今後の取組について」(2016年11月14日発表)という資料によると、KDDIからも同様に対応端末が発売予定で、マイナンバーカード内蔵のICチップに記録された公的個人認証の電子証明書を専用アプリで読み取って活用するようだ。

同資料によると、スマホにマイナンバーカードの読み取りや利用者証明機能を搭載することで、

・インターネットバンキングの利用
・クレジットカードによる決済機能
・電子チケットによるペーパーレス化


といったような本人確認が必要なサービスでの利便性向上や簡略化が実現できるとしている。

なかなか便利な世の中になるような気もするが、個人番号(マイナンバー)は一度交付されると変更されないため、プライバシーの保護を心配する人も多いのでは。

◆マイナンバーの先輩に個人情報の流出を防ぐための方法を学ぶ

マイナンバーカードには、マイナンバーだけでなく住所や氏名といった個人情報が記載されているため、いくら必要になったからといって普段から持ち歩くのは……と思うのは当然のこと。

そのため、対応端末で読み取ったデータに関しては、氏名や住所などのデータは記録させず、印鑑証明の代わりに使える電子証明書の形を検討しているという。

そこで端末側で設けている安全対策がNFCで読み取ったデータを利用する際はパスワードを入力するとの事なのだが、果たして、みなさんはそこまでまじめにパスワードを設定しているだろうか?

「数字とアルファベットなど複数の文字を組み合わせて、なるべく長いパスワードを設定する」という原則は皆さん周知の事だとは思う。が、実生活で長くて規則性のないパスワードが覚えきれない事は、自分に交付された「マイナンバー」が何桁の数字だったかを覚えている人がほとんどいない事からも明らかだろう。

ここは、先にマイナンバー制度を導入している海外の事例を見て学んでみるのが一番早そうだ。

この手のサービスにもっとも早く取り組んでいたのが、アメリカの「社会保障番号」制度だろう。歴史は古く1936年から身分証明としての使用を制限し、今や出生届けと同時に国民に配布されることになっている。年金など社会保障の管理用からはじまり、レンタル店の会員証から、銀行口座の開設、はては大学入学にまで、アメリカで生活するためには必要不可欠な番号である。さぞかし厳重に管理されているかと思いきや……。

現在では商業での使用を禁止するかどうか議論になるぐらい、identity theft(身元窃盗=成り済まし詐欺)があとを断たない状況なのだ。2015年には、2,100万件もの成り済まし詐欺事件が発生したなんてデータもある。

結局、アメリカ人はマイナンバーカードをあまり持ち歩かなくなった。ただ、アメリカでは社会保障番号がないと生活がかなり不便な社会になってしまっているので、殆どの国民が9桁ものランダムな番号を幼い頃から暗唱できるまで頭の中に叩き込む。

マイナンバーカードその物を持ち歩く必要がない上に、携帯にロックがかけられ認証時にパスワードが必要となる日本のマイナンバー制度はすすんでいるとも言えなくない。

◆スマートフォンとマイナンバーを一体化させる制度は現状ではベストな選択肢

21世紀にもなりこれだけ技術が進歩した現代、誰でも見ることができる個人情報を記載したカードを財布に入れて持ち歩くのは確かにナンセンスだ。全てを電子データ化するスマホとの一体化は正しい方向ではあると思う。

だが、やはり、今ひとつセキュリティへの配慮が足りていない。本来ならば使用にあたり、パスワードと指紋などの生体認証を組み合わせる必要があるのではないだろうか。

マイナンバーカードをスマホに対応させることで普及を目指したいという意図も見え隠れするが、とにかく、役所に行かなくてもコンビニや家庭で必要な証明書が取得できるのが便利なのはたしかだ。だが、どんなに便利になっても悪用されたり、情報を盗まれたりしたら、もう目も当てられない。

現状の制度の中でスマホとマイナンバーの連動を充分に活用しようと思ったら、パスワードを覚える努力だけは怠ってはならないようだ。

※記事内容は2017年1月現在の情報を基に作成。

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