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ビジネス・経済
未来技術遺産って何? AIBOにPC-8001、夏目漱石愛用の胃腸薬まで登録
 皆さんは、「未来技術遺産」という言葉を知っているだろうか。正式には「重要科学技術史資料」と呼ばれるもので、未来技術遺産は、その愛称となっている。

 そもそも重要科学技術史資料は、国立科学博物館(東京都台東区)が定めた登録制度によって保護される、先進の科学技術に基づいて開発され未来に残すべき製品(文化財)のことを指す。2008年10月に第1回の登録が行われ、昨年までに184件が登録されている。2013年には蚊取り線香やセメダインC、ダイレクトドライブ方式のターンテーブルSP-10が登録されるなど、その顔ぶれは多彩だ。

 2015年の来技術遺産には、ソニーのエンターテインメントロボット「AIBO」(1999年)をはじめ、NEC「PC-8001」(1979年)やシャープ「MZ-80K」(1978年)など、25件が登録された。

◆現在のロボット市場と“PC=パーソナルコンピューター”を築いた名機

 AIBOは日本で初めて(家庭用に)量販された動物型ロボットで、現在のエンターテインメントロボット市場の礎を築いた“元祖ロボット犬”。子犬を模したスタイルが愛らしく、当時は憧れだったという方も多いのでは? 定価25万円と高額だったにもかかわらず、発売からわずか20分で初代モデルが完売したエピソードも語り継がれている。

 一方、PC-8001やMZ-80Kといえば、日本におけるパソコン界の聡明期を支えた、8ビットPCの名機として知られる。リアル世代であれば、「懐かしい!」と感慨にふける方も少なくないだろう。いずれも本体とキーボードを一体化させたスタイルが特徴で、国内に「PC=パーソナルコンピューター」の名称を広めた第一世代機でもある。

◆「日本の“ものづくり”」の歴史が電子書籍でも蘇る

 ところで、こうした一時代を築いた名機のカタログが、電子書籍としてアーカイブ化されていることはご存知だろうか。シャープの総合電子書籍ストア「GALAPAGOS STORE」が提供する、その名も「レトロ家電カタログ」だ。

 従来はMZシリーズやX68000(1987年)などシャープ機だけの扱いだったが、2015年6月からはNEC製品のカタログも収録。先のPC-8001の後継機:PC-8001mkII(1984年)、その上位機PC-8800シリーズなど、数々のカタログが閲覧できるのだから嬉しい。X68000やPC-8801に胸を躍らせ、PC-9800シリーズを使い倒した筆者世代には、まさに涙もののサービスなのだ。また、当時を知らない世代にも、パソコン聡明期の“熱さ”を感じられる貴重な場に違いない。

 ちなみに、2015年の未来技術遺産には、富士フイルムの「フジカラーF-II 400」(1976年/世界初の高感度カラーネガフィルム)や、パイオニアの「LD-7000」(1983年/世界初の民生用・半導体レーザーLDプレーヤー)、文豪・夏目漱石が愛用していたという胃腸薬・タカヂアスターゼなども登録されている。

 日本の「ものづくり」が本当に熱かった時代を、今に伝える逸品の数々。国立科学博物館では(期間限定で)実物展示なども行われているので、皆さんもチェックされてみてはいかが?

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