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ビジネス・経済
ADSLなら災害時にも安心!? 電話回線&ネット接続でADSLを利用するメリットを、ライフライン確保の面から見直してみよう
 箱根や蔵王、口永良部島などで頻発する噴火活動に、度重なる地震。日本列島の地下深くはどうなってしまったのだろう……と、不安に思っている方も多いはず。もし、そうした災害が自分自身にも降りかかったなら……。転ばぬ先の杖ではないが、なにかと考えをめぐらせておくに越したことはない。

 となれば、この「IT小ネタ帳」的に思い浮かぶのがライフライン、それも通話・通信手段の確保だろう。2011年の東日本大震災で携帯電話や固定電話が不通となり、Twitterなどネット通信を使ったSNSが脚光を浴びたことは、まだまだ記憶に新しい。

 どうして電話は使えなくなるのか? 携帯電話にしろ、固定電話にしろ基地局が崩壊してしまったり、通話の集中によって回線がパンク状態になるなどして、不通になってしまうのであろうということは容易に想像できる。でも、固定電話は災害に強いと言われているけど……。

 その理由は、電話局から通話に必要なだけの電気が供給されていることにある。かつての電話回線は全てアナログ(銅線)方式だったので、通話機能だけのような固定電話機(たとえば、“ダイヤル式・黒電話”など)は、地区の電話局からの給電だけで、呼び出しベル鳴動や通話機能のすべてを賄っていたという。

 つまり、電話線から電源を取っているから、電話線さえ切れていなければ、「停電しても大丈夫」。通話機能だけの電話であれば、停電中でも通常となんら変わりなく電話を利用できたわけだ。これが固定電話が比較的、災害に強いとされる所以のひとつだろう。

 電話の話は分かったけど、どこでADSLが絡んでくるのか……と思った人、ここからいきます。その前に、まずADSLの仕組みを簡単に説明すると、

(1)ADSL回線は、地区の電話局から各家庭まで引かれたアナログ電話線(銅線)を利用する。
(2)電話局には電源装置が備えられ、アナログ電話線(銅線)を通し、各家庭の電話機に給電が行われる。

といった具合に。勘がいい方はもう気付いたかもしれないが、ADSLを利用する場合、電話回線を使っていることがほとんどだから、“給電”という部分がポイントで、これが災害時にADSLが役立つのでは……という考え方だ。

 そうはいっても、現在の主流の電話機は、家庭内での給電(=商用電源)を必要とするもので、皆さんの家庭でも、電話機の電源をコンセントにつないでいるはず。さまざまな機能はもちろん、呼び出しベルの鳴動にも商用電源が使われている。それじゃあ、停電したらADSL回線でも使えないのでは?

 結論から言ってしまえば、アナログ電話回線自体は生きているので、一部の例外機種をのぞき、ADSL回線を使用していれば通話は可能。ただし、停電してしまえばADSLルーターは動かなくなってしまうため、ADSL経由のIP電話を利用している場合は注意が必要。電話との併用タイプであることが通話できるかどうかの分かれ目となる。

 ただし、回線からの給電によって音声通話はできるが、電力は微弱なので呼び出しベルやリダイヤル、電話帳機能など、その電話機ごとに使えなくなる機能があるので注意したい。

 また、次回以降に詳しく解説する予定だが、今どき多くの人が使っているであろう光回線・光ファイバーの場合、その多くは電話回線がないケースが多かったり、電話による通話も光回線に依存しているため、停電すると基本的には通話ができなくなってしまう。また、光回線は局からの給電では使用することもできない。

 ここまではなんとなくでも、ご理解いただけただろうか。こうしてみてくると、意外にもADSLが役立つかも、という気になってくるのでは? ほかにも今回も少し触れたが、「電話回線が光回線だったら?」とか、「FAXは使えるか?」「ネットにはつながる?」「停電すれば給電元の電話局も機能停止するのでは?」などなど、疑問はつきない。次回は、こうした点についても解説していきたい。
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